KPIとはKey Performance Indicatorの略で、設定された目標を達成するためのプロセスの実施状況を示す定量的指標のうち、特に重要と位置付けられているものをいいます。(日本語では「重要業績評価指標」等と訳されています)
例えば売上高を目標とする場合、目標とする売上高達成のための重要な要因として「成約数の増加」を設定し、「成約数の増加」を達成するために、成約までのプロセスを細分化して「顧客への提案件数」や「提案からの成約率」をKPIとすることがあります。
この場合、営業各部門や構成員の目標の達成状況は、「顧客への提案件数」や「提案からの成約率」をもって評価します。
(注)上記の例の場合、「売上高」、「成約数の増加」、「顧客への提案件数」や「提案からの成約率」を以下のよ
うに位置付けることがあります。
売上高 |
KGI(Key Goal Indicator) 【重要目標達成指標】 |
事業の成果(目標)を定量的に表したもの |
成約数の増加 |
KSF(Key Success Factor) CSF(Critical Success Factor) 【重要成功要因】 |
KGI達成のための重要な成功要因 |
顧客への提案件数 提案からの成約率 |
KPI(Key Performance Indicator) 【重要業績評価指標】 |
KSF/CSFを細分化・定量化した、KGI達成のための重要評価指標 |
(上場審査におけるKPI)
1. 予算策定
予算策定に係る審査では、予算策定の根拠となる重要指標をKPIということがあります。
上場審査においては、売上高、売上原価、その他の収益・費用の各予算について適切なKPIを設定し、予算数値の合理性及び達成可能性について説明する必要があります。
2.予算統制
予実差異分析に係る審査では、売上高、売上原価、その他の収益・費用の予算と実績の差異について、予算策定時に設定したKPIを用いて分析、説明することが求められます。
また、分析結果は月次取締役会で速やかに報告され、
①予算達成のための有効な対策が検討・指示されていること
②予算と実績の乖離が大きい場合には、通期予算の修正の要否を検討していること
が必要となります。