2月に日経平均株価が史上最高値を記録し、3月には4万円台に突入しました。日経平均株価は構成銘柄の定期的な入れ替えが行われているため、過去との直接的な比較は難しいものの、日本を代表する上場企業の株価の平均がバブル絶頂期に記録した過去の最高値を更新したことは喜ばしい現象です。
今年1月から新NISAが開始されたことから、書店に足を運ぶと新NISA関連の書籍が多く目に付きます。身近な人々との会話でも、投資への興味を抱く人や初めて投資を始めた人の話をよく耳にします。
実際、年明け早々に日経平均株価が連日急上昇したのは印象的でした。新NISAの開始時期と重なったことから、私はこの上昇が新NISAの影響によるものだと考えていました。ところが、日本取引所グループが発表した投資部門別の売買状況によると、実際には1月前半の日本株の売買動向としては海外投資家が大量に買い越した一方で、個人投資家は大きく売り越しを行っていたことが分かりました。日経平均株価の上昇は外国人投資家の買いによるものであり、日本人の個人投資家はむしろ売る側にいたのです。
報道によれば、新NISAでの個人投資家の投資先としては、米国のS&P500に連動する投資信託や全世界の株式に投資する投資信託が圧倒的に人気とのことです。海外投資家が日本株を買っている一方で、日本人投資家は海外株式への投資に力を入れていると言えます。
リスク軽減などのためには分散投資は重要なため、外国株への投資も含めた多様なポートフォリオを構築することは有益です。しかし、日本人が自国の株式を第一の投資対象として選択しない傾向は、やや残念な状況に感じます。日本株に価値がないのであればともかく、海外投資家が日本株に魅力を見出し、それによって株価が大きく上昇していることから、日本株には十分な価値があると言えます。
昨年3月に東証が上場企業に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を要請した効果もあり、上場企業の経営は以前よりも株主や投資家を意識したものに変わっているように感じます。IR活動の強化など、企業側にも改善余地があるかもしれませんが、日本人が投資先として積極的に自国の株式を選択する状況になることを期待したいです。(なお、最近では個人投資家が買い越しに転じる週も増えてきているようです)
(関口)
2024年IPO数(予定含む)=86【-】社*
2023年IPO数(通期)=96社*
市場別 |
2024年 (含予定) |
2023年 (参考) |
プライム スタンダード グロース メイン-名 札幌(本則) ネクスト-名 アンビシャス |
4【-】* 13 64 1 0 4 1 |
2 23 66 5 1 1 0 |
Qボード | 3 | 1 |
合計 |
90【-】* |
99* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。また、【 】は、S-1方式による上場承認前の社数であり外数で記載しています。
過去分はメンバー紹介ページの各メンバーのブログ欄をご参照ください。
【ご注意ください】
当社の社名を名乗った振込詐欺行為が確認されております。当社が個人に対して振込請求を行うことは、有料サービスの提供等、お客様からのお申込みやご依頼に基づくものを除きございませんので、ご注意願います。
(ご参考窓口)
また、現在、世界中で「コールド・コーリング(Cold Calling)」と呼ばれる詐欺的な証券投資勧誘行為も行われております のでご注意願います。
2023年IPO数(通期)=96社*
市場別 |
2023年 |
2022年 (参考) |
プライム スタンダード グロース メイン-名 札幌(本則) ネクスト-名 アンビシャス |
2 23 66 5 1 1 0 |
3※1 14※2 70※3 2 0 2 1 |
Qボード | 1 | 0 |
合計 |
99* |
92* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。
※1:東証1部1社を含みます。
※2:東証2部+JQ4社を含みます。
※3:マザーズ10社を含みます。
2022年IPO数=91社*
市場別 |
2022年
|
2021年 (参考) |
プライム スタンダード グロース 東証1 |
2 10 60 1 |
- - - 6 |
東証2 |
3 |
8 |
マザーズ |
10 |
93 |
JASDAQ メイン-名 |
1 2 |
16 - |
名証2 |
0 |
3 |
ネクスト-名 セントレックス |
2 0 |
- 1 |
Qボード アンビシャス |
0 1 |
3 - |
合計 |
92* |
130* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。