少し前になりますが、森友学園問題を機に、「忖度」(そんたく)という言葉がよくメディア等で使われました。一般的には「忖度」というのは、「他人の気持ちをおしはかること。推察」という説明がなされています。
つまり忖度は、「何某かの事物を元にして、他人の考えや気持ちを想像すること」という意味で使用されています。本来の意味からすれば、特に悪い意味はないようなのですが、森友学園問題のように政治の世界で使われる場合には、政治家の考えを想像してその考えに沿う行動を起こし便宜を図ることということになります。
本来の意味での「忖度」においては、他人の気持ちを推し量ることは大切なことであり、日本的なおもてなしも、相手を忖度することから始まることを考えれば、日本人にとっては良い意味のある言葉でもあると思われます。
ビジネスにおいても組織内で相手の気持ちを推し量って行動していくことは必要なスキルの一つでしょう。上司の気持ちを推し量って行動していく部下が評価されるのは当然のことと思われます。また、得意先の気持ちを推し量って行動していくことは営業にとって大切でしょう。
IPO準備段階においても、良い意味で「忖度する」ことは必要でしょう。主幹事証券会社は、取引所の意向を推し量ることで、上場準備会社に対して適切な指導を行えるようになります。
また、上場準備会社は、取引所及び主幹事証券会社の意向を推し量ることで効率的にIPO準備をすることが可能となります。IPO審査は環境変化に応じて、重点審査項目及び判断もその時々で変化する傾向がありますので、上場準備会社が取引所及び主幹事証券会社の意向を推し量ってIPO準備を推進していくことは必要不可欠な対応と思われます。
ただし、意向を推し量る場合に、誤って推し量ってしまうと後で手戻り等が生じてしまい、上場スケジュールに支障をきたすことにもなりかねません。適切に取引所及び主幹事証券会社の意向を推し量るには、ある程度の知識と経験を有する内外の人材が必要であると思われます。もし、そのような人材が社内に存在しない場合には、社外のコンサル等をうまく利用することも一つの方法と思われます。
(黒川)
2024年IPO数(予定含む)=86【-】社*
2023年IPO数(通期)=96社*
市場別 |
2024年 (含予定) |
2023年 (参考) |
プライム スタンダード グロース メイン-名 札幌(本則) ネクスト-名 アンビシャス |
4【-】* 13 64 1 0 4 1 |
2 23 66 5 1 1 0 |
Qボード | 3 | 1 |
合計 |
90【-】* |
99* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。また、【 】は、S-1方式による上場承認前の社数であり外数で記載しています。
過去分はメンバー紹介ページの各メンバーのブログ欄をご参照ください。
【ご注意ください】
当社の社名を名乗った振込詐欺行為が確認されております。当社が個人に対して振込請求を行うことは、有料サービスの提供等、お客様からのお申込みやご依頼に基づくものを除きございませんので、ご注意願います。
(ご参考窓口)
また、現在、世界中で「コールド・コーリング(Cold Calling)」と呼ばれる詐欺的な証券投資勧誘行為も行われております のでご注意願います。
2023年IPO数(通期)=96社*
市場別 |
2023年 |
2022年 (参考) |
プライム スタンダード グロース メイン-名 札幌(本則) ネクスト-名 アンビシャス |
2 23 66 5 1 1 0 |
3※1 14※2 70※3 2 0 2 1 |
Qボード | 1 | 0 |
合計 |
99* |
92* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。
※1:東証1部1社を含みます。
※2:東証2部+JQ4社を含みます。
※3:マザーズ10社を含みます。
2022年IPO数=91社*
市場別 |
2022年
|
2021年 (参考) |
プライム スタンダード グロース 東証1 |
2 10 60 1 |
- - - 6 |
東証2 |
3 |
8 |
マザーズ |
10 |
93 |
JASDAQ メイン-名 |
1 2 |
16 - |
名証2 |
0 |
3 |
ネクスト-名 セントレックス |
2 0 |
- 1 |
Qボード アンビシャス |
0 1 |
3 - |
合計 |
92* |
130* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。