東芝の「不適切な会計処理」に関して、7月20日に第三者委員会の調査報告書が提出されました。報告書では、問題案件ごとの詳細な分析に加えて、各案件に共通する直接、間接の原因について分析を行っています。
報告書では、各案件に共通する直接的な原因の1つとして「当期利益至上主義と目標必達のプレッシャー」を挙げています。
この「利益至上主義」は、不適切な会計処理が発覚した会社で、その原因としてよく指摘される事項です。
上場準備会社でも、内部統制整備の際に「利益至上主義の傾向がないか」について気を配らなければなりませんが、実務上は、以下のような論点を含んでいます。
①利益の追求は必ずしも悪いことではない
利益の追求は株式会社の目的そのものです。利益至上主義として問題になるのは、あくまで行き過ぎがある場合です。
②利益追求の「行き過ぎ」について直接議論するのは難しい
審査や監査に携わっていれば、ある程度感覚的に「行き過ぎである」ということはわかります。しかし、利益追求に行き過ぎがあるかどうかについて、経営者と観念的な議論をしても、水掛け論になることが多いと思われます。
結局、問題が起こっていなければ「正常(行き過ぎではない)」、問題が起これば「行き過ぎ」という結果論になりがちです。
このように「利益至上主義」の問題は、その適否の境目の判断が非常に難しいため、適切な判断のためには、周囲の雰囲気に流されない「ぶれない価値観」を磨いておくことが特に重要であると感じています。
(原田)
2024年IPO数(予定含む)=86【-】社*
2023年IPO数(通期)=96社*
市場別 |
2024年 (含予定) |
2023年 (参考) |
プライム スタンダード グロース メイン-名 札幌(本則) ネクスト-名 アンビシャス |
4【-】* 13 64 1 0 4 1 |
2 23 66 5 1 1 0 |
Qボード | 3 | 1 |
合計 |
90【-】* |
99* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。また、【 】は、S-1方式による上場承認前の社数であり外数で記載しています。
過去分はメンバー紹介ページの各メンバーのブログ欄をご参照ください。
【ご注意ください】
当社の社名を名乗った振込詐欺行為が確認されております。当社が個人に対して振込請求を行うことは、有料サービスの提供等、お客様からのお申込みやご依頼に基づくものを除きございませんので、ご注意願います。
(ご参考窓口)
また、現在、世界中で「コールド・コーリング(Cold Calling)」と呼ばれる詐欺的な証券投資勧誘行為も行われております のでご注意願います。
2023年IPO数(通期)=96社*
市場別 |
2023年 |
2022年 (参考) |
プライム スタンダード グロース メイン-名 札幌(本則) ネクスト-名 アンビシャス |
2 23 66 5 1 1 0 |
3※1 14※2 70※3 2 0 2 1 |
Qボード | 1 | 0 |
合計 |
99* |
92* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。
※1:東証1部1社を含みます。
※2:東証2部+JQ4社を含みます。
※3:マザーズ10社を含みます。
2022年IPO数=91社*
市場別 |
2022年
|
2021年 (参考) |
プライム スタンダード グロース 東証1 |
2 10 60 1 |
- - - 6 |
東証2 |
3 |
8 |
マザーズ |
10 |
93 |
JASDAQ メイン-名 |
1 2 |
16 - |
名証2 |
0 |
3 |
ネクスト-名 セントレックス |
2 0 |
- 1 |
Qボード アンビシャス |
0 1 |
3 - |
合計 |
92* |
130* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。