【鈴木】上場準備とスポーツ

スポーツの大会に合わせて身体を鍛えることなら理解できても、上場の準備となると鍛え方やスケジュールの感覚を持てない経営者が多いものです。

今回はスポーツに置き換えて上場準備を考えてみましょう。

 

スポーツ大会で良い成績を出すにはどのスポーツでも健康に注意して、各スポーツに必要な筋肉など肉体を鍛え上げるものですね。鍛え上げる方法や時間は多少の違いがあるので、まずは現状の身体の状況を把握することから始めますね。そして、改善方法を検討し、出場する大会日に合わせて準備を念入りに行います。年に一度の大会の場合は、そこで良い成績を残せないと、次の一年を待たなければいけません。一年歳をとることになります。年齢によっては成長がストップしてしまうかも知れません。ピークを逃してしまうのです。

 

これは上場準備のプロセスにも通じるものがあります。上場準備行うために始めに会社の管理状況などの現状を把握し改善事項を洗い出します。これはどの会社さんも行います。ただ大きな違いが出ることがあります!!この現状把握をする前に、上場の時期だけを主張される場合があることです。身体がどこまで鍛え上げられているのか、鍛え上げるためにどの箇所をどのような方法で、どの程度の時間を要するか分かっていないのにです。

 

大会への出場に向けてその場しのぎで急ぎ身体を鍛え上げる、置き換えると、証券審査に間に合うように表面上だけ管理体制や申請書類の準備をする、準備できたと思いこむ。我儘経営者に真実を説明出来ないまま進んでしまうことがあるのです。これでは、審査に入るまでに準備不足でスポーツなら大怪我をするか、仮に審査に突入できたとしても、とても合格には程遠く、少なくとも審査的にはイメージの悪いまま一年延期でしょう。

再チャレンジのためには、怪我をした状態から健康体へ戻し、筋肉等を鍛え上げ治すのですから、時間がかかることになります。また、怪我の状況によっては再起不能になるケースもあるでしょう。その間に、業界の成長の波に乗れずピークの逃してしまうこともあるでしょう。

 

昨今、上場準備の開始時期が遅くなっているように思います。上場審査や上場後の為の体制作りは目に見えないので理解しにくいのはその通りでしょう。しかし、分からないから出来るかどうかやってみようでは大怪我のもとになります。

スポーツをする時と同様に、上場準備も各組織が十分動いているか、動けるようになるか、自分の身体を確認するように把握することが大切です。

単にガンバリズムで身体が悲鳴を上げて怪我をするようなことがありませんように。

 

 鈴木

 

IPO状況11月15日現在

2024IPO数(予定含む)=77社【1社】*

2023IPO数(通期)=96*

 

市場別

2024

(含予定)

2023

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

4【1】*

11

58

1

0

3

1

2

23

66

5

1

1

0

 Qボード 3 1

合計

  81【1】

99

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。また、【 】は、S-1方式による上場承認前の社数であり外数で記載しています。 

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過年度のIPO状況

2023IPO(通期)=96*

 

市場別

2023

2022

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

メイン-名

札幌(本則)

ネクスト-名

アンビシャス

2

23

66

5

1

1

0

3※1

142

70※3

2

0

2

1

 Qボード 1 0

合計

   99

92

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。

1:東証11社を含みます。

2:東証2部+JQ4社を含みます。

3:マザーズ10社を含みます。

 

2022IPO数=91

 

市場別

2022

 

2021

(参考)

プライム

スタンダード

グロース

東証1

2

10

60

1

6

東証2

3

8

マザーズ

10

93

JASDAQ

メイン-名

1

2

16

名証2

0

3

ネクスト-名

セントレックス

2

0

1

Qボード

アンビシャス

0

1

3

合計

92

130

 複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。