「あなたの会社のコーポレート・ガバナンスの状況はいかがですか?」
と聞かれたら皆さんどうお答えになられるでしょうか。
用語自体の解説はこちらを見ていただくとして、上場審査の際は、特にしっかりと確認される項目の一つです。
具体的には、定款の内容、取締役会等重要な会議体の実効性、三様監査(監査役監査、監査法人監査、内部監査)の運用状況、組織体制と業務分掌・職務権限の適合性等々、挙げだしたらきりがありません。
ところで、このコーポレート・ガバナンスに関して、諸外国の制度や考え方が「月刊監査役」という監査役向けの月刊誌で連載されているので今回ご紹介したいと思います。
「各国のコーポレート・ガバナンス」というシリーズで、最新の2013年5月号では21回目としてスウェーデンが取り上げられています。
本シリーズの特徴は、「海外のコーポレート・ガバナンス」というテーマでは普段取り上げられないような国々が解説されている点にあります。
過去20回の状況は下記のとおりです(括弧書きは掲載月)。
第1回 インド(2011年4月) 第11回 韓国(2012年6月)
第2回 ベトナム(2011年6月) 第12回 ロシア(2012年7月)
第3回 マレーシア(2011年7月) 第13回 メキシコ(2012年8月)
第4回 インドネシア(2011年8月) 第14回 トルコ(2012年9月)
第5回 ブラジル(2011年10月) 第15回 スペイン(2012年10月)
第6回 タイ(2011年11月) 第16回 カンボジア(2012年11月)
第7回 シンガポール年月(2012年1月) 第17回 イタリア(2012年12月)
第8回 フィリピン(2012年2月) 第18回 オランダ(2013年2月)
第9回 台湾(2012年3月) 第19回 コロンビア(2013年3月)
第10回 香港(2012年5月) 第20回 バングラディシュ(2013年4月)
毎回、その国の概要と法体系、各種機関の構成、外資規制といった一定の視点から充実した解説がなされ、比較もしやすい内容です。全て目を通せている訳ではありませんが、執筆者の方の見識への畏敬の念とともに、クライアントが事業展開している国や関連する国については興味深く拝読しています。
J-SOX等の関係で海外子会社にお邪魔する機会もありますが、親会社に憧れを抱く現地社員から熱心に日本の企業統治体制を質問されることがあり、これらの記事はその回答の際にとても参考になりました。
皆さんの会社のコーポレート・ガバナンスの状況は、これらの国々からはどのように映っているのでしょうか。
上場準備を通じて、お手本となるような体制、海外からも安心して投資してもらえるような体制を構築していただければと思います。
(加藤)