IPOディスカウントとは、新規上場時ファイナンスの公開価格決定プロセスにおいて、想定される時価総額に対して、一定範囲のディスカウントを行い公開価格を決定すること、もしくはそのディスカウント部分のことをいいます。
(IPOディスカウントの意義)
IPOディスカウントが行われるのは、以下のような理由によるとされています。
① より多くの関心・需要を喚起する
・従来、市場評価のなかった株式の適正価格を発見するために、価格算定能力の高い投資家の関心を高め、価格に関する、より多くの情報を入手する
・一気に大量に供給される株式の消化と、流通市場への円滑な移行を促進する
② 相対的な情報不足への対応
新規上場会社は既存の上場会社に比べ、投資家が入手できる情報が乏しいことから、IPOディスカウントにより、情報収集能力に劣る投資家の投資意欲を換気する
③ 上場日までの期間リスクへの対応
ブックビルディングの標準的な日程では、ブックビルディングの仮条件価格帯決定から上場日まで、概ね3週間を要します
④ その他
(想定発行価格決定時のIPOディスカウント)
上場時ファイナンスの際に、新規上場会社が財務局に提出する有価証券届出書には、発行価額の総額の見込額等の算出のために、想定発行価格を記載します。(注)
この想定発行価格は、以下のようなプロセスを経て決定されます。
① 主幹事証券会社は、発行会社の事業内容・利益計画の検討、類似会社との比較等を行い、上場後の想定される時価総額を算出する
② 主幹事証券会社は、①で算出した時価総額にIPOディスカウントを加味した価格(帯)を算出し、想定発行価格案として会社に提示
③ 会社と主幹事証券会社が協議の上、想定発行価格を決定
(注)想定発行価格の記載された目論見書を使用して、会社はロードショーを実施し、プレ・マーケティングの結果を勘案して、ブックビルディングの仮条件価格帯が決定されます。
関連項目:有価証券届出書、目論見書、ロードショー、ブックビルディング、発行価格、引受価額
2024年IPO数(予定含む)=77社【1社】*
2023年IPO数(通期)=96社*
市場別 |
2024年 (含予定) |
2023年 (参考) |
プライム スタンダード グロース メイン-名 札幌(本則) ネクスト-名 アンビシャス |
4【1】* 11 58 1 0 3 1 |
2 23 66 5 1 1 0 |
Qボード | 3 | 1 |
合計 |
81【1】* |
99* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。また、【 】は、S-1方式による上場承認前の社数であり外数で記載しています。
過去分はメンバー紹介ページの各メンバーのブログ欄をご参照ください。
【ご注意ください】
当社の社名を名乗った振込詐欺行為が確認されております。当社が個人に対して振込請求を行うことは、有料サービスの提供等、お客様からのお申込みやご依頼に基づくものを除きございませんので、ご注意願います。
(ご参考窓口)
また、現在、世界中で「コールド・コーリング(Cold Calling)」と呼ばれる詐欺的な証券投資勧誘行為も行われております のでご注意願います。
2023年IPO数(通期)=96社*
市場別 |
2023年 |
2022年 (参考) |
プライム スタンダード グロース メイン-名 札幌(本則) ネクスト-名 アンビシャス |
2 23 66 5 1 1 0 |
3※1 14※2 70※3 2 0 2 1 |
Qボード | 1 | 0 |
合計 |
99* |
92* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。
※1:東証1部1社を含みます。
※2:東証2部+JQ4社を含みます。
※3:マザーズ10社を含みます。
2022年IPO数=91社*
市場別 |
2022年
|
2021年 (参考) |
プライム スタンダード グロース 東証1 |
2 10 60 1 |
- - - 6 |
東証2 |
3 |
8 |
マザーズ |
10 |
93 |
JASDAQ メイン-名 |
1 2 |
16 - |
名証2 |
0 |
3 |
ネクスト-名 セントレックス |
2 0 |
- 1 |
Qボード アンビシャス |
0 1 |
3 - |
合計 |
92* |
130* |
*複数市場へ同時に上場する会社があるため、IPO社数と市場別内訳の合計は一致しない点にご注意ください。